背中向けて一服するんじゃねえ!

夕食時になにげなくつけたテレビ東京でやってた番組、
和風総本家』。今夜のテーマは「東京下町24時」。
普段あまり表だって取り上げられない職人を、下町の朝6時から
1時間ごとに、24シーン紹介する内容。
(テレ東ってアド街とか、こういう人と街と歴史みたいな番組得意だな)

いろんな職人が登場する中、ある庭師の50代後半くらいの職人がいた。
お客さんから、「どうぞ休んでください」といってお茶を出してもらうときの
ホッとする感じがなんともいえないという。

ただ身体を休めるだけじゃなく、この一服には大事な役割があるとのこと。
植木を切るときはハシゴなど高いところに登って作業するが、普段植木は
下から見るもの。
一服しながら植木全体を下からチェックし、仕上げのイメージつくりを
するという。その職人は昔、師匠的な先輩から


 『背中向けて一服するんじゃねえ!』


と言われたという。

休憩をただ体を休めるために使うのか、休憩だからこそできることをし、
つなげていくか。

忙しく過ごしていると、木をみて森を見ず、の状態になることもある。
自分の人生全体を振り返る一服(立ち止まる、余裕を持つ時間)の意味を
違った視点で確認した気がする。
そして一服をただの一服で終わらせる人、次の一手を考えることにつなげる人、
その違いは大きい。


 『背中向けて一服するんじゃねえ!』


印象的な言葉だ。