富士登山2011〜最後に

富士登山について書いてきましたが、3回目の今日が最終回となります。最終回は、「下山」「人間模様」「最後に」の3部構成です。

●下山
「富士山で一番辛かったのは?」

この質問に対して、多くの人が口をそろえて答えるのは【下山】です。
傾斜のある足場の悪い道をひたすらジグザグに降りていきます。登りと違って下山は常に足腰(ストックを持っていれば腕も)が踏ん張っていて、体力を奪われます。
何より、登頂・ご来光で全ての気力・体力を消費していますからなおさらしんどいです。でも下りないと帰れないので、永遠に続くのではと感じる下山道を、みんな気力で下りていきます。
富士山は【ドS】です。
普段ドSだから、ちょっとやさしくされたり、ご来光のようないいものを見せられると、「あぁ素晴らしい!」と思ってしまいます(笑)



●人間模様

様々なハードルを乗り越えながら長い時を過ごす富士山。その過程で様々な人間模様に出会いました。今回は40人くらいの団体で登りましたが、辛い状況で励ましあうのかののしりあうのか、そのパートナー/グループの真価が問われます。一人ひとりの人間性が自然とさらけだされる、富士山に試されているのですね。
・最後まで明るく助け合った老夫婦(山小屋で仮眠中、おじいさんの足がつっても楽しそうだった)
・下山道の大きな石を脇に片付けながら歩いていた心やさしい少年
・最後までおばあちゃんに厳しい言葉を浴びせ続けた孫
・そんな孫に何を言われてもマイペースなおばあちゃん(もう歩けなくなって馬で下りるしかないのに運賃を渋っていた)
・トイレの場所を聞いたら「係りの者に聞いてください」と答えてくれた係員(おまえが係りの者じゃ!)
・本当に大量発生していた山ガール
・団体客2名を置いてバスを発車させようとした新人ガイド
...etc

●最後に

最近はほとんどブログを書きませんが、久しぶりに色々と書いてみました。少しでも皆さんに雰囲気が伝われば何よりです。
まさか自分が富士山に登るとは夢にも思いませんでしたが、人生何が起こるかわかりませんね。
きっかけを作ってくれた奥さんに感謝して、富士山の記録はひとまず締めくくりたいと思います。